宗教

我流の座禅の危険性

http://www.geocities.jp/gurakuan_acupuncture/disease090612stress.htm 「うつ病」になってしまった時、または、なりそうな時に読むページ とにかく、頭を使わない。考えない。脳みそに、考える時間を与えない。頭を空っぽにしましょう。 「頭を空っぽに」…

非定型うつ病と瞑想

非定型うつ病の人は、感情の浮き沈みに振り回されがちです。 瞑想は、まず体の緊張をとくことによって心の緊張もとき、「今ここでのありのまま」の自分の感情や感覚に気づくことからスタートします。自分の感情と行動の関係や、自分と周囲との関係を客観視す…

からだは借りもの、壊れもの

人間の体は、天理教のような宗教では「借りもの」と位置づけられますが、同時に「壊れもの」でもあると思います。大切に扱いましょう。

居場所とは

「居場所とは、ひとりでいてもさみしくない場所のことである」(二村ヒトシ『すべてはモテるためである』ロングセラーズ、1998年→上野千鶴子『男おひとりさま道』文春文庫、2012年(初出2009年)、p124)。 *けだし名言だと思います。

瞑想(坐禅)によって非定型うつ病が劇的に改善した事例

主治医からは、薬物療法だけでは限界があるといわれ、坐禅をすすめられました。病気(熊田註;非定型うつ病)が治るものならと、栄子さんは積極的に坐禅に取り組みました。自宅で坐禅を組むだけではなく、坐禅会に出席して禅僧の指導も受けました。 しかし、…

マインドフルネスの流行をどう見るか

現在、アメリカを中心に欧米では、第三世代の認知行動療法として瞑想がさかんに行われていますが、ベースとなっているのはマインドフルネスの考え方です。マインドフルネスという英語の言葉は、日本人にはあまりなじみがありませんが、「気づくこと」という…

「何が原因か」よりも「どう治すか」が重要

病気の原因のほとんどは過去にあります。ですから原因をつきとめたところで、時間を巻き戻して、もう一度やり直すわけにはいきません。親を責めるなど、かえって苦しみを増すような言動に向かう可能性もあります。 原因は、知識として心にとどめる程度にして…

境界例の作品と「父性」

精神科医の市橋秀夫さんは、境界性パーソナリティ障害の治療においては、治療者は、患者に「距離のある愛」をもって接する「社会の代理人」にならなければならない、と論じます。そういえば、典型的な境界性パーソナリティ障害の若者を描いたとされる、J・D…

お母さんの変声期

お母さんの変声期という言葉を知っていますか?これは小児科の先生から教えてもらった言葉ですが、赤ちゃんの時にはこれぞ理想的な母だと思われる慈愛に満ちた優しい声を出していたお母さんが、三歳を境に金切り声で子どもを叱りつけるようになるという現象…

虐待とパーソナリティの関係

境界性パーソナリティ障害の人のなかには、成育中に性的虐待や身体的虐待を受けた人がいることがわかっています。 しかし、これも発症につながる絶対的条件ではありません。虐待を受けたひとが、とくに高率で境界性パーソナリティ障害になるわけではありませ…

境界例と父の機能

境界例は母の病理とこれまで記述されてきました。しかし、実は背後に父の不在が関係しているというのが私の臨床感覚です。彼らは治療の面でも、父の機能を治療者が与えることによって安定します。女性のセラピストが治せないといっているのではありません。…

妻(母親)の失望

多くのケースでは、妻が自分の立場、役割について失望、怒り、無念の感情をかかえています。自分の能力をためす機会がほかにあったのではないかという思いから、しばしば子どもに過大な期待を寄せたり、子どもの将来に自分の希望を重ねたりしていることがあ…

人格障害から個性へ

偉人や過去の有名人に、何らかのパーソナリティ障害の傾向を指摘する文章はかなりあります。こうした例は少々極端ですが、ある種のパーソナリティのかたよりが、強烈な個性を生むことはあるでしょう。 パーソナリティ障害の人は、その問題行動や、かたよった…

性格を丸くする

パーソナリティ障害の人は、周囲の人とのまさつによって、対人関係が乏しくなりがちです。しかし、これでは自分自身で変わり、また、周囲の人とのかかわりで変わるチャンスを逃してしまいます。 一般に、パーソナリティ障害の人は、年とともにおだやかになる…

自分の体は自分そのもの

自傷行為や自己破壊的行為をする人のなかには、自分の体について、偏ったとらえ方をしている人がいます。 たとえば、自分の体が「価値のないもの」とか「傷つくのにふさわしいもの」と思っていたりします。自分の体を痛めつけることが、自分の気持ちを表現す…

嗜癖と暴力

(8)(前略)嗜癖の最大の欠点は、同じ効果を得るためにますます大量の嗜癖行為が必要なことである。この点では暴力も似ていて、家庭内暴力であろうと、教師の暴力であろうと、嗜癖的循環に陥る傾向から逃れることは難しい。始めは、思いあまって行った暴…

女性開業精神科医

しかし開業医となる以上、女性の特色を生かしたスタイルがあってほしい。右に挙げた児童精神科もよいだろうし、小児から青年にかけての心身症の専門家もほしい。(中略) 私の希望をいえば、もう一つ、近ごろ多い自己愛型女子患者の治療医を女医さんにお願い…

基底欠損

こうして、客観的・受身的治療関係の維持が困難となり、治療者は巻き込まれて、時には患者を誰よりも優先しなければならない時にはテレパシーで治療者の私生活や内心を透視できる超能力者ではないかと畏怖したりする。患者は嗜癖的依存と荒れたアクティング…

神経症と非行

しかし神経症と非行とは、精神科医が思っているほどは離れたものではなさそうです。成績がよいとか、家庭が精神科医と同じ程度の階層に属していると、神経症あるいは境界例の行動化、そうでないと非行というようにとらえられやすい。本来は神経症と非行は同…

境界例は拘束を嫌う

内面化のような機制に訴えることはできず、投影的同一視(熊田註;自分が怒ると相手が怒っているように認知すること)のような原始的機制が表に出る患者の治療に、精妙な言語的精神療法はありえない。おそらく、バリントが言ったように、大地や水のように、…

精神的に「落ち着く」ということ

私は心理療法を多少かじっているので、素人カウンセリングの怖さをズブの素人よりはよく知っており、学生に対してもカウンセリングはしません。しかし、学生にセルフヘルプ本を薦めることはあります。セルフヘルプ本がその学生に合っていた場合、「おかげさ…

絵画療法のリスク

最後になったが、私が、これらの方法を三十年以上使い続けながら論文にしなかったのは、固有の怠惰と並んで特に教育界において濫用されることを恐れてのことである。家族にやってみることもすすめられない。医学の用具で危ないのはメスだけではない(中井久…

BPDは「パーソナリティの障害」ではない

前節の概念の歴史に表れているように、この疾患をパーソナリティ障害に位置づけるのは、考え方の一つに過ぎません、特定の精神症状によって診断される一般の精神疾患という見方もまだ有力です。 境界性パーソナリティ障害をパーソナリティ障害と位置づけるに…

「こころのケア」とは何か

もちろん、「こころのケア」が」一般障害者を除外するというのは狭い見方であろう。しかし、「こころのケア」概念を通過した後に新たに見えてきた局面に立たねば意味がないだろう。すなわち―。 第一には、基本的に「こころのケア」概念は予防的であること、…

境界例治療の金銭的負担とセルフヘルプ

境界性パーソナリティ障害は、薬さえ飲めば簡単に治るという病気ではありません。専門医がおこなう治療の中心は、対話をしながら勧めていく精神療法です。 1回50分ほどの面接を週に1回程度継続していき、心のなかにある問題に気づき、それを上手に対処できる…

境界例とアダルトチルドレン運動

境界性パーソナリティ障害の人は、回復のために役立つ情報を真剣に求めています。また、自力で回復することを目指す人も多くいます。このようなセルフヘルプの考え方は、回復にとってきわめて重要です。その理由は、この疾患に、症状や問題行動に対してもっ…

「思春期」が遅れてやってくる人が増えている

思春期は10代という常識が、最近は崩れかけているようです。子どもは、社会的な経験を積みながら自我を確立していきます。ところが近年、少子化で大人たちの管理のもとに育つことが多いことなどから、社会経験不足のまま育ってしまいます。自我が未熟なまま…

「何が原因か」より「どう直すか」が重要

病気の原因のほとんどは、過去にあります。ですから原因を突きとめたところで、時間を巻き戻して、もう一度やり直すわけにはいきません。親を責めるなど、かえって苦しみを増すような言動に向かう可能性もあります。 原因は、知識として心にとどめる程度にし…

BPD患者と母親

「お母さんはわたしを愛してくれなかった」と言うけれど・・・・・・ 《お母さんも「お母さんの道の上」ではあなたのことを愛していたはずです》 「親に愛されていない」と訴える患者さんが多いですが、親に話を聞くと、客観的には愛情がなかったとはいえないケー…

支配したい母ー独占したい子

「苦労」を強調することによって、子どもを「支配」しようとする母親と、(「無関心な父」および)自分の「独占欲」の強さゆえに、そういう母親から精神的に「親離れ」して自立できない子ども、というのは、今でも日本社会でよく見かけるねじれた母子関係で…