2008-01-01から1年間の記事一覧

禁煙宣言

禁煙します。大学キャンパスが全面禁煙になりそうな気配なので、どうしようもありません。クビあってこそ学問あり、です。以前、禁煙に成功したときには、ニコチンの離脱症状で1週間ほどもがき苦しみましたが、今は「ニコチネルパッチ」があるので、離脱症状…

差別用語としての「男と女」

「政治的な正しさ」という点から見れば、私たちが日常用いている「男」と「女」という漢字がすでに差別用語ではないでしょうか?男という漢字の語源は「田+力」、女という漢字は、「なよやかなさま」を表します。♂なら外で農作業し、♀なら家でなよやかにし…

日本の宗教界とDV(3)

先日話題にした天理教の「おたすけ(?)」の話は、「みちのとも」2008年10月号に掲載されています。 再読して思ったのですが、問題の男性信者=心療内科医は、「酒乱のDV夫/心身不調で愚痴をこぼす妻」の関係について、本来なら「喧嘩両成敗」にするべきと…

脱「我利勉」宣言

先にも書いたように、「意地」は、結局のところ「我」です、「男の意地」に寛容な日本社会で「意地っ張り」として生きてきた私は、我執の塊、ガリ勉にして「我利我利亡者」でした。これからは、「我利勉」をやめて、世のため人のための研究をしようと思いま…

民衆宗教研究

「宗教学事典」(丸善、2010年7月刊行予定)より転載民衆宗教研究 ●研究史 日本では、1970年代頃まで、左翼left的な歴史学者が、主として幕末維新期の初期新宗教を指して、好んで「民衆宗教」という用語を用いていた。ところが、その後、「民衆宗教」という…

日本の宗教界とDV(2)

> しかしメールを読んでまず「心療内科医としても信者としても、その指導で本当にいいのですか!?」と心の中で叫んでしまいましたよ。う〜む・・・・(現場ではもっ と細やかなサポートがあったと思いたい) 私もそう思いました。「みちのとも」に掲載する…

日本の宗教界とDV(1)

天理教の東京布教の道筋をつけた東本大教会初代の女性会長・中川よし(明治2年ー大正5年)の場合、自分がひたすら信心に打ち込むことによって、女道楽だった夫を感化して、最後は夫も布教師にしています。天理教の女性教祖・中山みきと夫・善兵衛の関係も、…

クリスマス

今年のクリスマスは、飼い猫のマリちゃん(シャムの雑種、1歳♀)と楽しくクラシマス。

我としての意地

「意地」を張っている人には、自己中心性と視野狭窄がつきまといます。意地は、新宗教でよく「捨てねばならない」と説くところの「我」です。精神科医の中井久夫が指摘するように、意地は、本来は非常事態を乗り切るための心理であり、わずかに無冠の弱者に…

健康第一

健康あってクビあり、クビあって学問あり。逆に、極端な話、今後1本の論文も書かなくても、大学をクビにはならない。健康を害してまで学問するのは、完全な本末転倒です。当たり前のことですが、健康第一の生活を送ろうと思います。

近代日本「忠臣蔵」幻想

今年90歳になった脚本家の橋本忍さんが、週刊朝日で父親の思い出を語っている。芝居の好きな人だった。地方の町で小料理屋を営みながら、年に何度か芝居の公演をやっていた ところが「忠臣蔵」は意に染まなかったらしい。「一人で47人を斬(き)る話なら…

明日は少しましになれ

シンガソング・ライターの中島みゆきは天理教のとても熱心な信者です。『泥海の中から』の曲は、天理教の信者が聴けば、お説教の歌です。

2万アクセス到達

日記をつけ始めてから49日目で、アクセス数が2万を超えました。どんな人が読んでいてくださっているのかわかりませんが、読者がいるとやはり嬉しいものです。定期的に覗いてくださっている方に、この場を借りて感謝申し上げます。

高名な男性学者の性転換について

世界の男性学の第一人者、というより創始者のひとりである、オーストラリアの社会学者コンネルさん(シドニー大学)が、60歳を過ぎて性転換手術を受けたことを知りました。昔は、Robert W. Connellという名前でしたが、いまはRaewen Connellという女性名です…

SEAMOこと高田君について

ミュージシャンのSEAMOが、4thアルバム「SCRAP AND BUILD」を出しました。彼は大学時代は私のゼミの学生で、卒論のテーマは「HIP HOPの音楽と文化」でした(評価はA)。ゼミの時間にパフォーマンスしてもらったこともありましたが、今思えばあれは彼のオリジ…

キモいヘンタイを応援します

これまでの日記を読んでいただければわかるように、私は「男らしくない男/女らしくない女」に惹きつけられます。「男らしくない男」としては、ジャンヌ・ダルクを崇拝していた新渡戸稲造や、女装を好んだ出口王仁三郎に惹かれます。「女らしくない女」として…

憂国忌に思う

今日は、三島由紀夫が切腹自殺した日です。私は、三島事件は一種の「言論自爆テロ」だったと思っています。しかし、40年近くたっても、三島が掲げた言論の検証は、依然として日本社会における暗黙のタブーになっています。「生命尊重以上の価値なくして何の…

宗教教団とフェミニズム

来年度の「宗教と社会」学会で、「『民衆宗教』研究の新展開(2)ー『民衆宗教』とフェミニズムの対話」というテーマセッションを企画して、ひとり男性のパネリストを出していただけないか、と浄土真宗大谷派教学研究所に打診したら、「当研究所には、ジェ…

「男嫌い」と「女嫌い」

小倉千加子さんの対談集「偽悪者のフェミニズム」(学陽書房、1991年)を読みました。小倉 フェミニズムをやればやるほどウーマン・ヘイティング(女嫌い)が強まっていく。現実に行動に踏み込んだ女の人から、女たちは遠ざかっていくもの。「自分の現状を変…

男性問題としての「ホーム」レス

ソウルイン釜ヶ崎(編)「貧魂社会日本へー釜ヶ崎からの発信」(アットワーク社、2008年)を読了しました。好著です。私は、以前から「ホームレス」(正確にはもっと広く、「居場所」がない人たちという意味での広い「ホーム」レス)問題を男性問題として分…

雅子皇太子妃について

雅子皇太子妃の病名を、宮内庁は適応障害と公表しています。しかし、あれだけ病気が長引いていると、鬱病ではないか、と疑いたくなります。私は、雅子妃には自殺未遂があったのではないか、と推測しています。雅子妃に自殺されたら、象徴天皇制の根幹を揺る…

キリスト教知識人としての上野千鶴子さん

上野千鶴子さんの言論活動を、武田清子さんによる日本のキリスト教知識人の類型論にあてはめれば、新渡戸稲造のような「接木型」になろうとはしているが、実際は不敬事件を起こした内村鑑三のような「対決型」になりがちな人物、といえるのではないでしょう…

癒しを求める人々が陥りがちな罠

宗教社会学の会(編)「新世紀の宗教―『聖なるもの』の現代的諸相」創元社、2002年より転載 最後に本節では、現代日本で「癒しを求める人々」が陥りがちな罠について、1・「心のコントロール法」から「他者不在」へ転落する危険性、2・商業主義の問題性、…

「羊たちの沈黙」とオリエンタリズム

西欧映画「ハンニバル・ライジング」(2007年・米英仏合作)では、日本の伝統文化が、狂気の天才精神科医・レクター博士のカニバリズムに影響を与えたことになっています。Wikipedia「ハンニバル・ライジング」より引用 本作のヒロインともいえる、ハンニバ…

バチカン、聖職者候補への心理テストを容認、同性愛指向をチェック

メルマガ「世界キリスト教情報」第930信より転載【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は10月30日、カトリック聖職者候補の神学生に同性愛の指向があるかを調べるうえで、心理テストが有効である可能性があるとの文書を公表した。 AFP通信による…

日本におけるフェミニストの表象

Wikipediaに、小倉千加子さんが「自分が女性同性愛者であることを、著書『セクシュアリティの心理学』の中でカミングアウトしている。」というデタラメが書いてありました。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%80%89%E5%8D%83%E5%8A%A0%E5%AD%90 大…

署名協力のお願い

【堺市への申入れ】「図書館からの特定図書の排除は違法です。」今年8月に、一匿名市民の撤去要求により、堺市立図書館から5499冊(9/11現在5706冊)もの特定図書(BL本)が排除された事件について、11月7日に、市民派議員(現職、元、前)…

SSRIまたはグローバリズムの阿片

「『勝ち組』の『生きづらさ』」「SSRIを使用禁止薬物に!」「現代日本と不安障害」でも書いたように、向精神薬SSRI(選択性セロトニン再取り込み阻害薬)には、経済のグローバリズムと新自由主義的風潮における「勝ち組」(さらには、アメリカをはじめとす…

怖い人ではありません

日記を読んでいただいている方から、「文章だけ読んでいると、怖い人だと思われますよ。」と指摘されました。私は、大学では学生たちに「ホトケの熊さん」と呼ばれています。飼い猫のマリちゃんにも、よく懐かれています。決して怖い人ではありませんので、…

行政との喧嘩を買いました

堺市立図書館が政治家の圧力によってボーイズラブ本を開架から撤去した事件に関して、行政との喧嘩を買いました。 住民監査請求の代理人に名前を連ねたのは、代理人に「男性」もいた方がいいと思ったことと、こういう男性性と女性性がクロスする文化領域につ…