天理教の男性カリスマの研究ー関根豊松の事例ー

愛知学院大学文学部紀要50号草稿(2021年3月刊行予定) <題名>「天理教の男性カリスマの研究-関根豊松の事例-」 <著者>熊田一雄(宗教文化学科) <要旨> 本稿では、「近代日本における宗教と男性性」という問題意識に基づいて、天理教史上有数の男性…

関根豊松氏と<粋>の伝統

天理教愛町分教会初代会長・関根豊松氏は、日本舞踊を介して、日本文化の<粋>の 伝統を体現していたように思われます。ファツションについても、贅沢はしなかった が、独自のこだわりがあったようです。 会長様は粋なお好みでしたからお召し物のお仕立てに…

愛町分教会の行儀作法としつけ

柏木 ところで、関根先生は踊りが上手だったが、いつ頃習われたのかな? 関根 こんな話を聞いているのですよ。麹町二代会長の久保清次郎先生が非常に酒好きで、夜の二時、三時までも飲んでおられて、その相手でよく踊られたということを…。 森井 名取りまで…

日本宗教における神話的暴力と神的暴力

(前略)あらゆる領域で、神話に対して神が対立するように、神話的暴力に対しては、神的暴力が対立する。しかも、神的暴力と神話的暴力の対立は、あらゆる点で対置関係によって特徴づけられる。神話的暴力が法措定的的であるとすれば、神的暴力は法を壊滅する…

天理教とポジティヴ・シンキング

天理教の「教団内教団」の趣のある愛町分教会では、天理教の信仰と後世のポジティヴ・シンキングが習合しているようです。 ところで、神様から与えられた、この神秘的な『潜在意識』は、お道のお助けに於いても活用し得る。 無限大の創造的パワーを秘めた『…

天理教の男性カリスマの薄化粧をめぐって

愛知学院大学人間文化研究所所報46号原稿(2020年9月刊行予定) <題名>「天理教の男性カリスマの薄化粧をめぐって」 <著者>熊田一雄(宗教文化学科准教授) この小論では、天理教史上有数の大カリスマであった男性、関根豊松(1881-1969)が薄化粧してい…

三島事件と「美味しんぼ」民族統一戦線(大学の講義ノートから)

<補足>三島事件と「美味しんぼ」民族統一戦線 1.三島由紀夫vs.東大全共闘/「美と共同体」論争 ・全共闘運動/ベトナム戦争/反米・反安保改正運動/全国の大学に学生運動の嵐/新左翼運動 ・三島由紀夫と全共闘運動/極右vs.極左/しかし「暴力肯定」という一点…

三島由紀夫論(大学の講義ノートから)

*1980年代以降、グローバル化の加速度的進展の中で、「民族」の心の拠り所を求める穏健な動きが世界的にある/その一部が、急進的政治運動に転化する/それを西欧のマスメディアが差別的なニュアンスを込めて「ファンダメンタリズム」と呼んでいる *グローバ…

コロナで中止された国際宗教史学会の発表要旨

<Abstract> <Title> The Founder of Tenrikyo and Violence In the studies of Japanese new religions, researchers avoided treating the complex relationship between religion and violence. The Founder of Tenrikyo, Nakayama Miki (1798-1887), in her old age, often</title></abstract>…

高橋留美子の漫画における男性像

愛知学院大学人間文化研究所紀要35号原稿(2020年9月刊行予定) <著者>熊田一雄(宗教文化学科) <題名>高橋留美子の漫画における男性像 <要旨> この論文の目的は、高橋留美子の漫画と高橋留美子に対するインタビュー記事を資料として、高橋留美子の漫…

The Foundress of Tenrikyo and Violence

TITLE The Foundress of Tenrikyo and Violence AUTHOR Kazuo KUMATA (Department of Religious Culture, Faculty of Letters, Aichi Gakuin University, Japan) Summary Tenrikyo is one of the oldest and highly regarded of the Japanese new religions,…

自傷、ピアス、信じられる心

人間文化研究所「所報」四五号(2019年9月刊行) <題名> 「自傷、ピアス、信じられる心」 <著者> 熊田一雄(宗教文化学科准教授) ―人を疑えない馬鹿じゃない 信じられる心があるだけ あなたのとなりで眠りたい また目覚めた朝に あなたと同じ夢を見てますよ…

「人を助けて我が身たすかる」を再考するー生物学的本質主義に向けてー

「人間文化研究所所報」44号(2018年9月刊行)<題名>「人をたすけて我が身たすかる」を再考する−生物学的本質主義に向けて− <著者>熊田一雄(宗教文化学科) 私はかつて、「人をたすけて我が身たすかる」という天理教の信仰指導を実行に移したら、長年苦…

「天理教教祖と<暴力>の問題系」を再論する

愛知学院大学大学文学部紀要48号原稿(2019年3月刊行) <題名>「天理教教祖と<暴力>の問題系」を再論する <著者>熊田一雄(宗教文化学科准教授) <Title>Rethinking “The Foundress of Tenrikyo and Violence” <Author>Kazuo KUMATA(Associate Prof…

拝啓、広辞苑様

https://www.change.org/p/%E6%8B%9D%E5%95%93-%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91%E6%A7%98-%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%81%8C-%E6%80%A7%E5%88%A5%E9%96%93%E3%81%AE%E5%B9%B3%E7%AD%89-%E3%82%92%E9%A1%98%E3%81%86%E6%80%9D%E6…

女性宮家案「粉砕すべきだ」 日本会議議員懇で強い反対

http://digital.asahi.com/articles/ASK5R51C2K5RUTFK009.html?iref=btmob 女性宮家案「粉砕すべきだ」 日本会議議員懇で強い反対 *やはり、日本会議は「女子どもは黙ってろ!」というおっさん(および「名誉男性」)たちの運動ですね。象徴天皇制の存続よ…

イスラム女子の「コスプレ魂」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170607-00000005-withnews-int イスラム女子の「コスプレ魂」 ヒジャブで「盛り髪」戒律を逆手 「ちょっとした誇り。ユニークでしょ?」 *学生の卒論のテーマとしても、コスプレは人気があります。今後、こういう人は…

バランスのよい生き方

アルコール依存症であることを認めた断酒会員にとって、次の大きな障壁は「第二の否認」です。「第二の否認」に向き合うことは、素面の自分に向き合うこと。素のままの自分に向き合うことは身を切るように苦しい作業です。しかし、この作業によって「断酒」…

Basic Fault

ただ、氏には、何の瑕疵も全く無いかと言えば、この私にも、一つだけ指摘できることがある。それは、バリントの主著《Basic Fault》を氏は《基底欠損》と訳された。私からすれば、此の「欠損」という訳はいただけない。なぜなら、欠損とは、「根本的に欠けて…

よく来たね。久しぶりだね

たとえばテクニックの部分で、患者さんと会うときは言葉にしなくていいから、「よく来たね。久しぶりだね」と呟きながら会いなさい、と。すると顔が懐かしそうな表情になっていい感じになるのだと。この内言をうまく使うという手法は中井さんがよく書かれる…

断酒と中動態

私が禁酒してアルコールをやめたのか(能動態)、アルコールが心筋症という形で私を見放したのか(受動態)、私とアルコールとが切れたのか(中動態)―考えれば考えるほど、断酒という「依存症からの回復」は、能動態でも受動態でもなく、「中動態」の世界で…

アルコール依存症とジェンダー

西原 圧倒的に男性のほうが多いのは、やっぱり、男性のほうが生きづらい世の中だからということかな。おまけに男の場合は、周囲の女性、奥さんや母親がイネーブラーになって支えてしまうし。 ――女性が依存症になったときには、男性が支えたりしないですか? …

加藤秀一さんの紹介

明治学院大学の社会学者・加藤秀一さんが、大学の講義テキストとして執筆されたとおぼしき『はじめてのジェンダー論』 (有斐閣ストゥディア、2017年)の「読書案内」で、拙著『男らしさという病?』を紹介して下さいました。拙著も、ようやく学説史に位置づけ…

断酒会の宗教性

吾妻ひでおも言っていたけれど、断酒会で出会う断酒歴の長い老人には、いい顔をした人が多いです。断酒会は、キリスト教由来のAAに比して宗教色が薄い自助グループだという意見もあるけれども、やっぱり基本的には宗教です。最大の美徳は、《正直》であるこ…

一人でいられる能力/二人でいられる能力

第八は、一人でいられる能力である。これはウィニコットが唱えて有名になった。私は、これに二人でいられる能力を付け加えたい。この両方が境界例には障害がある。二人でいて満足したらあんなに長く二人でいることを欲求するまい(中井久夫『精神衛生の基準…

男性向け化粧品

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6237510 化粧する男性たち。有望市場へ身だしなみやおしゃれ提案 *確かに、男性向け化粧品は有望市場でしょう。

断酒会例会

昨日、断酒会の例会で、「200くらいあったγーGTP(これでも通院必須)が59に下がった」という話をしたら、「私の最悪のときは1000を超えていた。いまは50いくつ」という人がいました。私なんぞ、アルコール依存症のまだまだ初期の段階で「底を打った」ケース…

息が上がらないように

昨日、大学事務室の事務員さんに、「先生、最近息が上がらなくなりましたね」と指摘されました。ようやく、心筋症も快方に向かっているのでしょう。

完全断酒継続

私の心筋症がアルコール性かどうかについては、循環器内科医は「その可能性はある」と言っているだけです。しかし、もしアルコール性なら、再飲酒すると症状が再発します。もしアルコール性でなくとも、「節酒」は必要です。「節酒」よりは「断酒」のほうが…

病院時間

昨夏の入院以来、病院時間がからだにしみこんでしまい、夜9時前には寝て、朝6時前には起きています。早寝早起きで、健康的と言えば健康的です。断酒も、入院をきっかけに始めることになったしなあ。「せっかく」病気になったんだから、何かいいこともないと…