2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中井久夫氏とカフカ

ちょうどそのころカフカ全集が出始めたころでした。私は一時カフカ全集ばかり読んでいた時期がありました。まるで自分のことが書いてあるような気がしたことがあります。そのころ同人雑誌にカフカ論を載せたのです。これは私が書いた評論では割と早いほうの…

宗教と精神医学

宗教家に私が期待する役割の第一は、社会に寛容と助け合いの精神を広げてくださり、差別的なものの見方を訂正して(誰でも病いになりうることは精神病でも変わらない)、社会の「精神医療温度」を二度でも三度でも上げてくださることである。 次に「アジール…

同性同年輩者関係

このノイローゼからわれわれが青年一般の心理学のために学ぶことは何か。「まえがき」にしるしたように、健康状態に顕れずとも病理状態においてはじめて顕わにされるところに注目して論をすすめるのが病理法であるが、この対人恐怖症では何が明らかにできる…

出校日

今日は出校して事務仕事をしました。

RRLの眼鏡ケース

RRLの眼鏡ケースを購入。9240円なり。http://www.rad-nyc.com/shop/shop.cgi?order=&class=all&keyword=OTHERS&FF=0&price_sort=&pic_only=&mode=p_wide&id=4776&superkey=1 http://rabbitisland.ocnk.net/product/1014h http://www.rhythm-fuk.com/shopping…

美容院

今日は美容院で髪を切りました。

「迷惑」じゃなくて「痛い」んだ

大嶋 やっぱり手首切られたら嫌ですよ。切ったってことだけちゃんと教えてきたら私は怒らない。怒らないけど「私はこれは嫌なの、もう見るのも痛々しいし、とにかく心配だからやめてちょうだい」とは必ず言う。自分のやったことで他の人がつらい思いしたり、…

応援団という考え方

「昔、炭鉱夫は坑道にカナリアを持ち込んだと言います。カナリアは酸欠に敏感で、炭鉱夫に危険を知らせる役に立ったそうです」という話があります。あなたたちは、家庭内で酸欠をおこしているカナリアなのですね。そして、その悲鳴を聞きつけて、私たち大人…

お休み

今日はお休みにしました。疲れていたようで、終日寝たり起きたりでした。

菊地成孔のコンサート

今日は、夜、婚約者と菊地成孔のコンサートを聴きに行きました。

自分を傷つける若者と宗教

だから、私はこんなふうに考えています。自分を傷つける若者はたしかにさまざまな方法で自分の健康を害し、自分を大事にしない行動を繰り返しているが、そのなかでももっとも自分を大事にしない行動は、リストカットでも、飲酒や喫煙でも、拒食や過食・嘔吐…

「社会的ひきこもり」は医療の彼方

それにしても、あれほど激しかった紛争(熊田註;学園紛争)があんなに簡単に収まってしまったのは何故か。振り返ってそう思う。その解決に若干の苦労を余儀なくされたものの一人として不思議な気持ちがする。今までの私の解釈としては、文芸評論家の三浦雅…

「全体の科学」のために

精神医学はますます生物学志向を強めています。それだけ図2の「人間」にはなかなか手が回りかねるのが実情でしょう。私が精神科医になった一九五三年ごろは、大学の精神科に非生物学志向の教授がいるところが少なくとも十校程度あったのですが、その後の精…

君側の奸

結局、(熊田註;朱子学から)忠の原理を導入した徳川幕府は、自縄自縛になるわけだ。武士階級には、無理に徳川に押さえ込まれているという意識がずっとあるし、より高いものへの忠を以て現下の忠に替えるのは、快い。「改宗者の快」だ。徳川を「君側の奸」…

もしも、お母さんが「死にたい」と言ったら

あたしのまわりには、よくそういう(熊田註;「死にたい」というような)発言をする仲間が実は多いんだ。そんなことばを聞いたあとは、あたしもまた、また別の仲間や専門家に、話を聞いてもらうようにしている。じゃなければ、身が持たない。「死にたい」と…

男性の本能は凶暴?

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130820-00000301-alterna-soci より転載 戦後を経験した湯川れい子、給食の思い出と平和の尊さを語る ――戦争を体験した世代として、若者たちに伝えたいことはありますか。 湯川:世界中には、お腹が空いていても…

小泉改革と日本の伝統

小泉の実験は、日本がどこまでアメリカになれるかという壮大な実験であったかもしれない。しかし、日本人の遺伝子(熊田註:「新奇追求遺伝子」が低いという特徴を持つ)は抵抗するだろう。いつの間にか、「安全、安心」という言葉が行政の側から語られだし…

アダルトチルドレン現象と「命の種火」

要するに、ここで5年間やってきた意味というのは、家の中の心の温暖化です。自分の心が本当に温暖化していっているかどうかです。(中略)やはり温暖化にならないと、家の中があったかくならないと、子どもは部屋から出ません。(中略) その意味で、振り返…

日本における「ひきこもり」の位置づけ

今日、わが国のために弁ずる者は、わが国の犯罪率の低さを挙げる。たしかにその通りであろう。しかし、一方、わが国の精神病院入院者数が自由世界最大であるらしいことも挙げねば不公平というものだろう( 中井久夫「ある教育の帰結」『「思春期を考える』こ…

天理教とひきこもり

だから、「ひきこもり」というのは、一端入ると、3年を超えるとなかなか出にくくなっていく。出るパワーがだんだん消えていく、そういうところはあるように思いました。 この地球に60億人という人がいる。あるいは60数億いるわけです。だけど、その子がひき…

対人恐怖症者と「羞恥」

だが中等以上の対人恐怖症者となると、ひとりでにそんな反転がおこることを期待してもまず無理だし、また期待すべきではないだろう。仮に彼らが対人恐怖症的苦悩から解放されても内向的内省的羞恥性から全く自由になるとは考えにくい。その場合、われわれ成…

天理教とひきこもり問題

1.ひきこもりのかたち 2.ひきこもりの気持ち 3.本人への理解、親への理解 4.“心の温暖化”へ 5.責める言葉は命の種火 6.親の人間力と心の成人 7.尊敬心と感謝の心 (佐藤勇吉「命あることを喜び小さな幸せをみつける」『みちのともー特集・青少…

司会者的権力について

しかし、現代の「まつり」に参加する群衆と、まつりの主催者の内面を結ぶ、文化的、無意識的なつながりはありません。そこで司会者が必要不可欠なものとして登場してきた、という訳です。ですから司会者は、現代文明社会のまつりの神官のようなものです。 一…

お休み

今日はお休みにしました。疲れていたようで、終日寝たり起きたりでした。

「脱アイデンティティ」は新しい議論か?

(前略)常識的には、「自分が自分である」ということは(生まれた時からとはいえないまでも)人生の早い時期にひとりでに与えられた不動不変の事実のように思われているが、必ずしもそうではなくて、ひょっとすると人間の心は「自分が自分である」ために不…

精神医学と「想像力の慣用語」

前のジョージ・サンタヤナについていえば、彼は全能の神の存在を信じていません。不信心者ですから、分類すれば無神論になりますが、それにもかかわらず神という考えは、彼の中に生きているんです。彼にいわせれば、“idioms of imagination”(想像力の慣用語…

自殺防止ボランティアと相互ケア

ボランティアがストレスをためこまないようにするコツは、大変辛い相談を受けたとき、そばにいるボランティアに聴いてもらうことなのです。 話せる相手は自殺防止センターで働くボランティアだけです。相談者の秘密を守らなければならないので、家族や外部の…

精神科の精神療法

これは正常者ないし軽い神経症者に開発された心理カウンセリングではありません。われわれがしているのはうつ病や統合失調症も含めた患者さんへの心理療法です。この三〇年の間に大学は精神療法っていうのを教えなかった。あるいは、そういうのに関心を持た…

摂食障害と「成長」

摂食障害の治療をする上では、常に「成長」というテーマを頭に入れておく必要があると私は考えている。成功した摂食障害の治療を振り返ると、拒食症にしろ、過食症にしろ、明らかにそこには「子ども」から「大人」への「役割の変化」というプロセスがある。…

アダルトチルドレン現象と「責める言葉は命の種火」

「こんなに世話をして、なぜ子供から責められるのか」 親にとっては、ここが考えるポイントになります。 人は辛いとき、だれかを責めたり、恨まないことには、身がもたないことがあります。これは人間の性(さが)ではないかと思います。その子にとっては、…