2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

草刈場としての天理教

・天理教の若者たちは信仰心が篤く素直なために、統一協会にとって有力な人材供給元となっており、統一協会は天理教のことをアベル教団と呼んでいた(アベルとは自分たちに従順に従うものを指す言葉)。・統一協会をやめた信者たちに話を聞くと、所属していた…

大本とジェンダー

https://www.eaa.c.u-tokyo.ac.jp/blog/20220411-18/ ジェンダーの観点から見ても、安丸良夫『出口なお』あるいは大本教は興味深く読むことができる。大本教では、開祖なおは「純粋できびしい正しさ」を特徴とする「変性男子」(へんじょうなんし)、聖師・…

大本の母系継承

神道系新宗教・大本(1892-)は、2人の教祖・出口なおと出口王仁三郎以来、教団を母系継承で運営しています。教主は女性(出口なおの血統)、その夫が組織運営責任者、という教団運営の仕方です。これは、男性リーダーを、サザエさんの比喩を用いれば、家長の波…

ちょうちょ結び

これは私の感覚なのですが、支援において人をつなぐときに、固結びのようにきっちり結んでしまうと、関係性が難しくなったときには切るしかなくなり、関係の切れ方によってはつながる先を失ってしまいます。ちょうちょ結べのように、しっかりつながりながら…

消費ミニマリズム

禅とともに人生を歩んだジョブズは、ミニマリストでもあった。ジョブズは1983年に、ペプシコーラ社の社長、ジョン・スカリーをアップル社のCEOにスカウトしたが、そのスカリーは、カリフォルニア州のジョブズの家に招かれたとき、「人が住んでいるという気配…

マスメディアに書評が出ました

「東洋経済オンライン」に、拙著のブックレビューが掲載されました。 https://toyokeizai.net/articles/-/617079?page=2 ビジネスマン向けの『東洋経済』に「人たすけたら我が身たすかる」という言葉が登場したのは、おそらく史上初です。

IT革命と天理教の新展開

現在私が調査している、月3回のこども食堂をうまく運営している天理教の分教会は、同時に生花教室を開いています。IT革命の進展で、人間の五感のうち、視覚と聴覚ばかりが酷使される中で、味覚と同時に、臭覚と触覚を再活性化しているのでしょう。

IT革命と人間の五感

精神科医の神田橋譲治氏が、たしか『精神科養生のコツ』のなかで、「花に接すること」を勧めていました。近年の急速なIT革命の中では、人間の五感のうち、視覚と聴覚ばかりが酷使され、味覚は消費社会のグルメで補えるとしても、臭覚や触覚は、軽視される傾…

トラウマ的記憶の処理

「人はどうして悲しくなると海を見つめに行くのでしょうか」という歌が昔ありました。波を見つめて目を規則的に動かす、というのがミソでしょう。トラウマ記憶に対するEM DR (眼球移動による系統的脱感作)による治療に通じます。歩き遍路も、同様でしょう。…

近代日本の任侠的キリスト教

国連事務次長だった新渡戸稲造、社会運動家にして「生協の父」だった賀川豊彦、アフガニスタンで人々の救済に尽くした中村哲、いずれもキリスト者(プロテスタント)にして、同時に「侠気」の伝統に強く共感していた点が共通しています。近代日本のキリスト教…