大本の母系継承

神道新宗教・大本(1892-)は、2人の教祖・出口なお出口王仁三郎以来、教団を母系継承で運営しています。教主は女性(出口なおの血統)、その夫が組織運営責任者、という教団運営の仕方です。これは、男性リーダーを、サザエさんの比喩を用いれば、家長の波平ではなく婿養子の「マスオさん」にすることによって、同時代の家父長制を和らげる仕掛け、という側面があると思います。もっと注目されて良い事柄だと思います。

 

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≪女の世継ぎ≫
明治43年(1910)旧9月10日の大本神諭に、
「綾部の大本は、末代(まつだい)変性男子(へんじょうなんし)の御霊(みたま)の出口直の霊系(ちすじ)でないと世が続いては行かんぞよ。肉体が女で御霊が国常立尊(くにとこたちのみこと)の御霊であるぞよ。代々続く女の御世継ぎ」と。
二代教主はこの神示のもと道統を継承し、みろくの世建設の役割を担う。

 

出口なおには、出口王仁三郎との間における教団の主導権争いにおいて、負けまいという意識があったのでしょう。