高名な男性学者の性転換について

 世界の男性学の第一人者、というより創始者のひとりである、オーストラリアの社会学者コンネルさん(シドニー大学)が、60歳を過ぎて性転換手術を受けたことを知りました。昔は、Robert W. Connellという名前でしたが、いまはRaewen Connellという女性名です。グローバルな68年世代の社会学者で、長髪でヒッピーのような服装をしている、とは聞いていましたが、そこまでやるか、という感じです。男性学は、一般に覇権的男性性(「男の中の男」のイメージ)に違和感を持つ男性が、その違和感を原動力に研究を進めることが多いです。ですから、性転換手術も理解できなくはありません。私も、男性学の研究をそれなりに続けるにつれて、次第に自分の性自認が「男性」なのかどうか、だんだんはっきりしなくなってきました。