社会問題

宗教者のアルコール依存症

西原 昼間っから飲めてそれを止める家族がいない、仕事がいき詰まった、たとえば病気と借金で自殺する人が多いじゃないですか。そういう負のバリューセットがあるんですよ。他にやれることがないですからね。あと昼酒でいえば、田舎のおっちゃんと話したこと…

大自然の「執事」

それゆえ、回勅は環境危機の根源に、現代人の人間としてのあり方を見ています。それはまず、人間は被造物全体に対して責任をもつ執事としての役割(stewardship)を担うものでなければならないという観点です。科学および科学によってもたらされた技術は否定…

「清貧」とは?

「清貧」とは、カトリックの伝統においては、つらい苦行なのではなく、富を必要に応じて公平に分かち合う「分かち合いの徳」のことです。つまり、この世の富を人類全体で共同使用するために、自分の使用を控えそれを人々に供給することです(『カトリック教…

植松容疑者は「モンスター」か?

【相模原事件】植松容疑者は「モンスター」か? 再発を防ぐために精神科医は問いかける https://www.buzzfeed.com/satoruishido/sagamihara-jiken-matsumoto?utm_term=.ly0jPZVoq#.bbkzQDol0 *植松容疑者は、「社会から孤立していた」「双極性障害の患者で…

「和」による近代立憲主義の否定

米国は独立戦争を経て、対立構造の中から憲法が制定されたことから、憲法が政府を縛る意味が強いのはたしかです。しかし、日本は国の成り立ちが違います。「十七条の憲法」、あるいは「五箇条の御誓文」のように、日本は「和」を中心とした国です。国民と国…

オリンピック・国家・男らしさ

「国家を背負って戦うのもいいものです」―これは、テニスの錦織選手のメダル獲得後の言葉です。つまり、彼は普段は国家を背負っていない、ということです。「普段から背負わされ続けていた」国家に押しつぶされた感もあるレスリングの吉田選手のような古いタ…

天皇の「象徴宣言」とジェンダー

国民の多数派は、「『万世一系』の男系の血統」が途切れなく続くことよりも、「象徴天皇の務め」が途切れなく続くことを優先するでしょう。昭和天皇が敗戦に際して「人間宣言」したのに対して、今回平成天皇は「象徴宣言」したとも言えそうです。

植松容疑者はそもそも精神疾患なのか?

植松容疑者はそもそも精神疾患なのか? https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160803-OYTET50034/

稲田朋美・「生長の家」・日本会議

稲田氏が防衛相とは、中国人・韓国人でなくても不安になります。 稲田朋美と、「生長の家」『生命の実相』(禁書版) http://togetter.com/li/879465 「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」 谷口雅春と稲田朋美と日本会議 http://be-here-now.co…

入れ墨と大量殺人

完全に健康な人間がいない以上、人が障害者に嫌悪感をもつとすれば、その正体は自己嫌悪です。今度の事件の犯人は、入れ墨を入れて「男らしさ」を誇示していることから見ても、障害者に対して自己嫌悪を「パラノイア的に投影」して、障害者を憎んでいたので…

デートDVの実態調査

<デートDV>暴言や暴力…被害者は男子生徒、女子の倍以上 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160207-00000059-mai-soci *「見えを張って嫌といえない男子生徒の悩み」もあるのでしょう。

それホンモノ? 「良き伝統」の正体

それホンモノ? 「良き伝統」の正体 http://mainichi.jp/articles/20160125/dde/012/040/002000c *ごもっともです。

西欧人の東洋趣味

安部 (前略)東も西もないんだって、なぜ日本人が言えないんだ。それを、「いや、やはり東洋的な何とか・・・・・・」って。いま東洋という括弧で何かをくくった瞬間、何が起きるかといったら、結局植民地主義者と植民地原住民の色分けだけでしょう。 だからアメ…

ポストコロニアル状況と日本の立ち位置

安倍 (前略)民衆の無知蒙昧を自分の痛みとして感じることの出来ない一握りの支配階級と王族、もしくは独裁者。植民地主義者が植えた病巣がそのまま生きつづけているんだよ。産油国なんか、現金収入はけっこうあるはずだけど、健康状態のほうはさっぱりじゃ…

イスラーム過激主義と第三の道

過激主義に対して、「戦う」のでも「逃げる」のでもない、第三の選択肢があると思います。 ISISちゃん 普及bot(公式) https://twitter.com/isisvipper

帝国主義的ノスタルジア

アメリカの人類学者のレナート・ロザルドが『文化と真実』のなかで提示している「帝国主義的ノスタルジア」という概念ー「ある人間が誰かを殺しておきながら、その犠牲者への哀悼に沈んでいる」というような逆説、攻撃的衝動を含むノスタルジアーは、使える…

ポストコロニアル状況

―(熊田註;第2次世界大戦後も)相変わらず、旧支配国がはばをきかしている。 安部 与えた傷が余りにも深すぎた。今度は「パイ全部はいらないよ。おまえたち、四ー六でいこうよ」なんて言っているんだけど、向こうはもうひどい病気になっていて、せっかくの…

男女別トイレを段階的廃止に

男女別トイレを段階的廃止、米サンフランシスコの小学校 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150912-00000023-jij_afp-int *「トイレは暴力装置である」というのは、東大の瀬知山角氏の持論でしたっけ。個人的には、「第3のトイレ」を設置するほうが現実…

北田暁大さんによる小熊英二批判

北田暁大さんが小熊英二さんの論考(朝日新聞)に怒涛の連ツイ http://matome.naver.jp/odai/2144198094087434601 http://matome.naver.jp/odai/2144198094087434601?page=2 *全面的に賛成です。

安倍首相がもっとも恐れているのは”女性”

金子勝教授語る「安倍首相がもっとも恐れているのは”女性”」 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150830-00010001-jisin-soci より転載 いずれにせよ、男は社畜なので景気がよくなるならいいかと思って支持する層がいる。しかし女性は騙されない。…

内なる辺境

(前略)だが、いくらぼくでも、そんなこと(熊田註;1910年頃、カフカやジョイスやプルーストの登場)くらいで、国家が死滅すると考えるほど甘くはない。文学に出来ることと言えば、せいぜい国家の自家中毒症状を早めてやるくらいのことだ。それでも、手を…

永続敗戦論

安部 植民地支配で受けた傷よりも、敗戦の傷のほうがずっと軽いという生き証人のようなものだね、日本は。 ― つまり収奪されている側の、先ほども出ていましたけれども、民というか、人々の意識化できる能力の問題といいますか、それは教育の問題にも関わっ…

兵士への道と国家の廃絶

(前略)国家の外に立つことが誰にとっても不可能なら、抑止力としての核を生きるしかないことになる。だから現代の破滅願望は、反体制として機能するよりも、はるかに国家主義、もしくは民族主義的方向に組織されやすい性格を持っているんだ。けっきょく真…

おてらおやつクラブ

http://www.oteranomirai.or.jp/support/oyatsu-club/ *面白い試みだと思います。

白人支配からの解放戦争?

石原慎太郎氏は、とかく太平洋戦争を「白人支配からの解放戦争」だったと主張しますが・・・ (前略)日本人がまたそれに乗って、東は東なんて言いだしたら、まんまと向こうの思うつぼですよ。東も西もないんだって、なぜ日本人が言えないんだ。それを、「いや…

在特会とヘイト・スピーチ

(前略)核戦争は肉体のご破算だけど、その前にもっと誘惑的な精神のご破算願望があるだろう。いま自分を弱者におとしめている条件を叩きつぶすために、徒党を組んで、その徒党に忠誠をつくす快感。強烈な排外主義と裏腹になっているけれど、これも一種の疑…

兵士への道と国家の廃絶

(前略)けっきょく真の核廃絶は国家の廃絶以外にありえないような気がする。あまり希望は持てないね。兵士への道のほうが、国家の廃絶よりずっと理解しやすいプログラムだからな(安部公房『死に急ぐ鯨たち』新潮文庫、1991年、pp141-142)。

政治戦略としての平和

もし政治家にあえて戦略を求めるとしたら、どんなことでしょう。 安部 当然すぎるけど、平和でしょう。現在の日本は平和と言えば平和だけど、いわば戦争の一形態としての平和だからね。平和を単なる理念としてでなく、はっきりとした政治戦略として示してほ…

安倍晋三と百田尚樹

うん、「国家としての想像力」なんて、不思議の国のアリスに出てくる《笑い猫》みたいなものじゃないかな。表側だけあって、裏側のないメダル。表現があるだけで、実体は不在なんだよ。 それにしても最近、日本でも珍しいタイプの作家や演劇関係者が出はじめ…

イスラム国と戦う“萌えキャラ”

イスラム国と戦う“武器” 日本発の萌えキャラに世界が注目 http://www.iza.ne.jp/topics/world/world-7565-m.html https://twitter.com/isisvipper ー「道化は、白兵戦の兵士」(安部公房) 安部公房とジュディス・バトラーは、ともにカフカの愛読者であるせ…