統合失調症の予防

 私の臨床体験がある程度一般化しうるならば、それは精神健康的含蓄をもちうるだろう。「無理の時期」と「焦慮の時期」のあと、不眠が二日以上つづき、多くのことが「逆さま」となり、「頭の中がさわがしく」なれば、それに相応する治療施設を訪れること、という示唆が可能となれば、この知識は社会的に受容できる一般的助言となりうるだろう。予防的介入は、それ以前ならば政治的に有害な住民管理となり、それ以後では遅きに失するのではあるまいか(中井久夫「奇妙な静けさとざわめきとひしめき」『統合失調症1』みすず書房、2010年、p141)。


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