『村上さんのところ』の性差別発言

 男性よりも女性の方がより悪が深いのか?より致死性が高いのか?こんなことを言うと叱られそうだけれど、たぶんそのとおりだと僕は思います。男性の悪が堅く地殻的なものだとすれば、女性の悪は流動的な溶岩に近いものです。前者が意図的なものだとすれば、後者は本能的なものです。地表に吹き出したとき、それは致命的なものになります。その怖さをたぶん昔の人は言葉にしたのだと思います(村上春樹「女性の悪と男性の悪」『村上さんのところ』新潮社、2015年、p128)。


*この本がベストセラーですから、「やれやれ」です。