ある天理教信者の体験談

 これから私の体験したところをお話しします。自分がドッヂボールをしていて、その時にボールが当たったときに仰向けに倒れました。それが原因で自律神経失調症の中の不安神経症という病気になりました。二十四時間全身がしびれ、心臓も体から出てしまうぐらいドキドキして、頭痛もひどく、一時はどうにかなってしまうのではと思い、もうこんなに苦しいのなら、命も絶ってしまおうかと、思いましたが、子供のことを思うとそれも出来ず、毎日生きているのが、こんなに苦しいのかと思いました。
 そんな時、天理教のパンフレットが郵便受けに入っていました。そのパンフレットに『人をたすけて我が身たすかる』という言葉が書いてありました。天理教なら助けてくれると思いました。すぐに教会に電話して助けを求めました。そこから私の天理教が始まりました。
 私の家に教会の人が毎日二ヶ月来てくれました。その時教会の人は私の病気の事をよく聞いてくれました。その当時は今とは違って、心の病気はなかなか理解してくれませんでした。怪我と違って見た目にもわからなくて、でも話しを教会の人はよく理解してくれました。その後、教会の奥さんのお産があり、教会にこちらから行くようになりました。
 教会では、できることをいろいろさせて頂きました。今まで家からでられなかった私が、教会でいろいろな人と出会い、世界が広がった気がしました。それから毎日教会に通っていましたが、二・三年したら、姪っ子が旦那さんと姑さんとうまくいかなくなり、私に相談してきました。教会に一回行っただけで、姪っ子は夏のこどもおぢばがえりに行きました。そして、その年の秋に天理の修養科(修養科という所は神様の話をしたり、心の勉強したり三ヶ月研修する所です)へ行きました。
 そして、修養科を出て、教会に三ヶ月住み込みし、今度は一才の娘とふたりでアパートぐらしを始めました、それから私は教会の人たちと姪っ子のお世話をしていたのです。一才の娘の面倒を見たり、アパートの手伝いをしたりしました。それから何もわからず一軒一軒パンフレットをみんなと配ったりしました。
 すると、いつの間にか自分の病気がよくなっていくことに気がつきました。まさに『人をたすけて我が身たすかる』です。そして、今では姪っ子は旦那さんと二人の子供、お腹には三人目の子供がいます。今では、私は教会に行って、掃除をしたり、教会の子供の世話をしたり、スポーツもできるようになりました。毎日がとても楽しいです。
 もしあの時天理教のパンフレットがポストに入っていなかったら、天理教と出会わなかったら、私はどうなっていたかわかりません。病気は辛いけど、今は病気になって、人の病気の痛みも理解することができるし、いろいろな人との出会いもあり、病気になって少しは良かったなと思えるようになりました。そして、天理教の信者さん同志なら誰にも相談できないこともできるし、天理教でよかったと思います。
 これからは、たすけてもらった分、困っている人をたすけたいと思います。会長さんからは人をたすけたり、パンフレットを配ることで、いんねんが切れると教わりました。いんねんとは「その家の代々受けついできたもの」です。私の家のいんねんでもある心の病気です。
 人は、どこでどんな人とめぐり会うかわかりません。パンフレットをポストに入れ、感謝・恩を忘れず歩んでいきたいと思います。これが天理教だと思います。
 みなさんも、困ったことや悩みごとがありましたら、ぜひ近くの天理教の教会に相談して下さい。


*この方は今年五十才(熊田註;2010年時点)になる主婦です。信仰は初代です。旦那さんと二人の子供がおり、娘さんは結婚して二人目がお腹にいます。毎日朝教会に来て、夕つとめをして帰ります。