引きこもりと脳体質

神田橋 閉じこもる人っていうのは、刺激量を減らす必要がある脳体質なんですね。脳の中で行き交う刺激の情報量を少なくする必要がある状態に今、あるということです。だけどそういう時間が設定されていないと、のべつまくなしに閉じこもっていないといけない。一日二時間は閉じこもっていいということにすれば、あとの時間は出てくるようになるかもしれません。
浅見 じゃ引きこもっている人には、まずそういう時間を設定してあげると言えば、表に出られるようになるんですか?
神田橋 できるようになるようですよ。僕が診ているケースでは、親御さんからご本人に訊いてもらったんです。「あなたが引きこもっているのは治療なんだと言っている先生がいるけど、そうかい?」と。それから出てこられるようになったんです(神田橋條治(他)『発達障害は治りますか?』花風社、2010年、pp.115ー116)。


*自分の経験に照らし合わせて、もっともな意見だと思います。自分も含めて、大学の先生にはアスペルガー症候群の傾向がある人が多いです。というよりも、大学の先生はアスペルガー症候群の傾向が有利に働く数少ない職業のひとつなのでしょう。