死刑制度と自殺

 自殺者は囚人である。この囚人は監獄の中庭に絞首台が立てられているのを見て、誤って自分のためのものだと思い込み、夜中に独房を破って脱出し、庭に降りて自ら縊死するのである(フランツ・カフカ『夢・アフォリズム・詩』平凡社ライブラリー、1996年、p115)。


*「自分を殺すこと」と「国家に殺されること」の近さ。死刑制度を廃止しない国は、結局、自殺大国であることを止められないでしょう。