新宗教と精神疾患

 以上のように、狐憑き、新宗教こっくりさんと攻撃目標をかえながら迷信有害論は 継承されてきました。これに対して筆者は、百害あって一利なしという従来の評価は少なくとも新宗教こっくりさんに関しては大げさすぎると考えます。新宗教については、一九七〇年代〜九〇年にかけてそれと接触した統合失調症精神分裂病)例55例を解析したところ、有害19例、有用8例、影響なし28例という結果を得ています(今泉寿明「不思議現象と精神科臨床」菊地・木下(編著)『不思議現象ー子どもの心と教育ー』北大路書房、1997年、p194)。


*こういう実証研究はもっと行われるべきだと考えます。