アディクションと人生の応援団

 回復というのは、他人を優先していたこが「自分を真ん中にして考える」ことへと変わっていくことです。特にボーダーラインとよばれる境界性パーソナリティ障害の人ほど他人を中心にしています。彼らは自己中心の極みのように思われていますよね。でも違うんです。真ん中に「自分」じゃなくて「他人」がいる人たちなのです。


依存症の女性は応援団をもっていない


 特に薬物やアルコール依存の女性は、原家族のなかに問題があった例が多いですね。父のアルコール依存症や暴力、両親の不和などです。そのために家族のなかに緊張感がある(上岡陽江・大嶋栄子『その後の不自由ー「嵐」のあとを生きる人たちー』医学書院、2010年、p18)。


*人生の「応援団」というのは上手い表現だと思います。12ステップ運動や内観療法(内観法)は、自分の人生の「応援団」を「再発見」するための宗教=心理療法だとも考えられます。


ー「隣を見れば いつも誰かが 支えてくれてた」(SEAMO“Cry Baby”より)