SSRIを使用禁止薬物に!

 先日の記事「『勝ち組』の『生きづらさ』」でも書いたことですが、向精神薬SSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使用禁止薬物に指定すべきです。アメリカではすでに1700万人が使用しているというこの向精神薬を使用禁止薬物に指定して、支配エリート層にドーピングテストを義務づければ、大量の違反者が見つかり、アメリカの支配エリート層の中から、「アメリカ社会は効率と競争を過度に追求している」という、「暴走する資本主義」(R・ライッシュ)を反省する世論が巻き起こるはずです。
 日本の「新新左翼」ー実態は「全共闘運動の非転向者集団」ですがーは、雑誌「季刊あっと」(太田出版)を読む限りでは、「フェアトレード運動」(発展途上国の産物を先進国の住民が中間搾取なしに購入しようという運動)にオルタナティヴな世界ー「人間の顔をした資本主義」ーを建設するための活路を見いだそうとしているようですが、フェアトレード運動は、発展途上国で饑餓線上の生活をしている人たちにとっての「緊急避難」、先進国の住人にとっての「アリバイ工作」以上の意味はもたないと思います。「人は、傷つきやすさ(vulnerability)を通してしか連帯できない」(J・バトラー「生のあやうさー哀悼と暴力の政治学以文社、2007年)。発展途上国貧困層と先進国のエリート層、特にアメリカのエリート層もまた、「傷つきやすさ」を通してしか連帯できないのですが、向精神薬SSRIの存在が、こうした連帯可能性を阻害しているのではないでしょうか?先進国の住人は、「SSRIを使用禁止薬物に!」という新しい社会運動を起こすべきです。