2015-07-26から1日間の記事一覧

前思春期の親友関係

自分ではない誰か。 目の前にいて自分を見つめてくれる誰か。 自分がいなくなってもその場に在りつづけ、自分と同じように世界を眺め語り死んでいくであろうそんな<他人>を信じることは、きっとそのまま私たちの生きる世界を信じることであり、それが唯一…

統合失調症の治療と「母性」

急性統合失調症状態を無理に「理解」しようとする必要はない。折れ合おうとする必要はない。できないことを無理にすると徒労で有害なだけだ。しかし人間は理解できないものでも包容することはできる。 それは広い意味での「母性」である。筆者は男性だが、統…

思春期の精神的危機

疫学的に、癌の場合と同じように患者の数がふえる勾配がいちばん急なところが問題だとすれば、16歳から17歳にかけてである。実際にも、高校1年の秋あたりがいちばんあぶない時期である。この危機的な時期は、統合失調症のかたちをとらずにすむことのほうが実…

精神科の薬物療法と「男らしさ」

患者が薬の作用に「賛成」すると、少量でよく効くようになる。薬の力で患者をねじ伏せようとすると、大量の処方が必要となる。薬は自然に排出されるので、人間と薬が闘うと必ず人間が勝つ。大量に水をのむとか、タバコを吸うと薬の作用が薄まることもそのう…

外因性・内因性・心因性

(前略)以下に述べるように、いろいろ問題があるのにこの三分法がいまだに使われるのは、臨床上便利だからである。まず「外因性」がないことを確かめ、「内因性」かどうかを吟味してから「心因性」を考えるという順序が安全だからである。「外因性」の病気…

時事報道番組

日曜日はテレビで時事報道番組を視ます。