『寄生獣』映画化について

 映画『寄生獣』、やっぱり見にいかないことにしました。私は岩明均の原作マンガの熱烈なファンで、マンガのネームを丸暗記しているほど何度も読み返しています。原作があまりにも傑出した作品なので、多少映画化の手法がマズくても、一定の出来映えにはなるでしょう。ネット上の映画評価も、そこそこにはいいようです。しかし、映画監督が『永遠の0』を撮影した山崎貴だということが気にくわない。
 SF作家のP・K・ディックには“writing philosopher”という評価があります。マンガ『寄生獣』にも、「哲学のエンターテイメント版」としての側面があります(ちなみに、岩明の父親は哲学の大学教授)。しかし、映画監督が山崎貴では、原作マンガの「思索の深み」には手が届かないと思います。


ー「心に余裕(ヒマ)のある生物(熊田註;人間のこと)、何て素晴らしい!」