「自殺考えた」が2割強

http://kyoto-np.co.jp/top/article/20140324000033 より転載
「自殺考えた」が2割超 滋賀県民、初の意識調査


 滋賀県精神保健福祉センター草津市)はこのほど、自殺に関する県民意識調査を初めて実施し、報告書にまとめた。自殺を考えたことがある人が2割を超え、悩みを相談できる人が回りにいないなど、深刻な実態が浮かび上がった。
 滋賀県によると、2012年に県内在住者で自殺した人は282人だった。県民意識調査は今後の自殺対策に役立てるために同センターが企画した。3千人を対象に行い、1661人から回答を得た。
 報告書によると、これまで本気で自殺したいと考えた人は22・7%だった。40代が最も多く29・2%。30代が25・6%、50代が23・4%と続いた。自殺したいと考えた人のうち、1年以内に自殺したいと思った人は22・3%で、30代が31・2%、20代が29・4%だった。
 悩みやつらい気持ちを受け止めてくれる人の有無では、「いない」が5・8%いた。いる人の内訳は「同居の家族」が67・2%、次いで「友人」47・6%だった。物質的や金銭的な支援をしてくれる人の有無でも「いない」は8・7%いた。また、悩みやストレスがある時に、誰かに相談したり助けを求めることにためらいがある人は45・7%で、年齢層が高い人ほど多かった。
 自分がうつ病のサインに気付いた時、精神科を受診しようと思うかどうかについては、「思う」が48・2%、「思わない」が16・9%だった。うつ病になれば家族や職場に迷惑をかけると考えている人が多く、「誰にも打ち明けられず、1人で何とかする」も21・5%いた。滋賀県によると、警察庁の統計で昨年に県内で自殺した人のうち、うつ病患者が約3割いたという。同センターは「相談窓口の周知などに力を入れてきたい」としている。


*「無縁社会」は、深刻な状況になっているようです。ジェンダー別のデータがあれば、「(高齢)男性の孤立」傾向が明らかになったかもしれません。