天理教と出産

 天理教おやさと研究所の金子珠理さんは、論文「『女は台』再考」(1995)で、天理教の保守教学で「産み育てること」が女性の徳分とされていることに対して、「産むこと」と「育てること」を分離し、前者だけを女性の徳分とすることを主張なさっています。しかし、教祖・中山みきは、女性の出産については、「一つの骨折り」(「稿本・天理教教祖伝逸話編」)としか表現しておらず、女性の徳分などとは言っていないと思います。事実、みきが自分の後継者になることを期待していた節がある末娘の「こかん(様)」は、独身でした。金子さんの保守教学に対する批判は中途半端なのではないでしょうか?