急成長期の創価学会の過激さ

 欲求不満が酵母のようになってその人を動かすようになるのは、かなり最近になってから貧しくなった人々、いわゆる「新たな貧困者」である。こうした人々の心のうちでは、ものごとがうまくいっていた頃の記憶がまだ強く脈打っている。それまで所有していた財産を失ったり、財産を相続できなかった人々は、新たに興隆しつつある大衆運動であれば、どんな運動にも素早く反応するのである(エリック・ホッファー『大衆運動(新訳)』紀伊国屋書店、2022年(原著1951年)、p49)。


*地域的移動(向都離村)と急激な階層的移動(下降的移動)を経験した人々を集めていた、1950年代60年代の創価学会の「過激さ」を、ある程度説明できると思います。