オープン・ダイアローグ

 むろん家族でなくても、聞き役にまわっていると患者さんが自分で結論を出すことが多いと言うことです。その結論はしばしば当たっているし、当たっていなくてもそこから出発して修正していけば良いのであって、出発点にはなるんですね。ずるいかもしれませんが、相手に話を出させる、これは交渉のコツかもしれません(中井久夫「医療における人間関係ー診療所開設のために」『世に棲む患者』ちくま学芸文庫、2015年(初出1987年)、p232)。

*近頃話題のオープン・ダイアローグのかなりの部分は、こういうことではないでしょうか。