「スピリチュアリティ研究」と境界例

(前略)意識変容による解決への真剣性は、嗜癖者が、しばしば安直ならざる意識変容的解決(正確には自己変容というべきか)を求めて、ヨガや断食やなにやかやに走ることからも傍証されよう。これも境界例にみられるものである(中井久夫「説き語り「境界例」」『世に棲む患者』ちくま学芸文庫、2011年(初出1984年)、p163)。


*関係者には失礼だけれども、ひと頃の宗教研究における「スピリチュアリティ学派」の研究は、自分自身が「境界例」の研究者による「自己治癒の試み」であったように思えてなりません。