アルコール依存症とジェンダー

西原 圧倒的に男性のほうが多いのは、やっぱり、男性のほうが生きづらい世の中だからということかな。おまけに男の場合は、周囲の女性、奥さんや母親がイネーブラーになって支えてしまうし。
――女性が依存症になったときには、男性が支えたりしないですか?
西原 支えませんね。男はこれ幸いと次の女をつくるのよ。
吾妻 女性は酒を飲む機会も少ないし、強要もされないからと、かつては言われていましたけど、今はあんまり関係ない気もしますね。
西原 酒を飲む女は、もうたくさんいるよ。
月乃 それでも、比較すればまだまだ社会的に酒を飲む習慣は少ないでしょう。シャブ中がシャブを打つ環境がないとならないのと同じようなことじゃないかな。アルコールじゃなく、別の依存症になる人が多いようです(西原理恵子吾妻ひでお『実録!あるこーる白書』徳間書店、2013年、p107)。


*カウンセラーの信田さよ子さんが、「男性のイネーブラー」について分析していましたが、まだまだ例外的な話なのでしょう。