弱さの情報公開

 超高齢化社会の到来をわたしが歓迎するのは、かつて強者だったどんなひとも、かならず弱者になっていくからだ。そのとき、自分が弱者になっていくことを受け入れられるか、他人の手に安心して自分をゆだねられるか・・・が問われる。男にむずかしいのは、「弱者である自分」を受けいれること。それができないばっかりに自殺においつめられ、ひきこもりになり、アルコール依存になり、ギャンブルに走る。「弱さを認める強さ」があれば、「男というビョーキ」の大半は治るんだけどね(上野千鶴子『男おひとりさま道』文春文庫、2012年、p288)。


*上野さんが「べてるの家」から転用した「弱さの情報公開」は上手い言葉だと思います。