在日ハーフとしてのやしきたかじん

 ただし、角岡伸彦氏の著作『ゆめいらんかね やしきたかじん伝』(小学館)によると、たかじん在日朝鮮人と日本人のハーフである。それは多くの人が知っていたが、結局、本人は公にすることなく死んでいった。同書では、たかじんの故郷・大阪西成に住む在日韓国人男性の発言「『僕の半分の血は朝鮮人や』という言葉が一言でもあったら、あの人の株はもっと上がってたんよ。あれだけいろんなことを言うてた人が、一番大切なことを言えんかった。ちゃんちゃらおかしい。でも言えんかったんは、日本社会の病理でもあるんですわ」を引用。彼がルーツに対するコンプレックスから保守化したかどうかはわからない(磯部涼デヴィ夫人たかじん向井理・・・・・・ネトウヨ芸能人の危ない系譜」『サイゾー』2015年3月号、サイゾー、p42)。


*ありそうな話です。少数民族の周縁的男性性(周縁化された男らしさ)が、コンプレックスを「補償」するために、全体社会の覇権的男性性(主導的な男らしさ)と「共謀」していた好例でしょう。「在日ハーフだ日本人だといっても、同じ『男』じゃないか、なあ、安倍首相」