アメリカのセラピー文化という問題

 麻薬、武器、金権、孤独、そして差別。これがウェストコーストだ!そろそろ、本気で私たちはどうすればいいのかを考え直す必要があるのです。心すべきは、アメリカの対策が、お世辞にもうまくいっているとはいえないことです。それなのに、少年法改悪がアメリカの鷹派的対策のまねごとなら、カウンセラー導入はその鳩派的まねごと。すでに西海岸で失敗した小手先の対応はやめ、本質的な問題を解決しないと事態は泥沼化するでしょう(石川憲彦「こどもの凶悪事件」『こども、こころ学−寄り添う人になれるはず−』ジャパンマシニスト社、2005年(初出1998年)、pp.100-101)。


*昨今の日本における「認知行動療法ブーム」にも、「すでに西海岸で失敗した小手先の対応」という側面があると思います。