体罰と日本社会

(前略)佐渡の金山などの特殊なところではいろいろな体罰があったろうが、江戸の家族は子どもにはむやみに体罰を加えなかったらしい。むしろ明治以後、体罰は兵舎から始まり、学校が兵舎をモデルにしたものになってゆき、一方ではそういう学校や兵舎を体験した者が父親になって体罰がひろまったのではないか。だから、体罰を伴うタカ派的教育を“スパルタ教育”といい、やまと言葉では表現できないのである。“軍隊式教育”と戦前はいったと思う(中井久夫「日本の家族と精神医療」『「つながり」の精神病理』ちくま学芸文庫、2011年(初出1984年)、pp.106-107)。


*「体罰は日本の伝統」という保守派に聴いて欲しい文章です。