人類という生命体

 現生人類は、約20万年前にアフリカで発生して、その後約19万年間近くは、小集団を形成して狩猟採集生活をしていました。最近思うのですが、人間という生命体は基本的にそうした生活用にデザインされているのであり、「助け合う」のが本来の姿なのだと思います(戦争は、基本的には農耕生活を開始して以降の現象です)。
 この間NHKで、アルプスで冷凍保存されていた約5300年前のミイラ「アイスマン」の特集をしていました。アイスマンの体に残されている入れ墨は、腰痛の治療のためのツボの位置を示しているのではないか、と推測されていました。ではなぜそんな昔の人間がツボの位置を把握していたかということですが、この点については、精神科医神田橋條治の仮説が参考になります。ダニや蚊のような虫は、人体のツボに集中して群がるのだそうです。