この世は生きるに値するのか?

https://telling.asahi.com/article/14808499

より転載

この作品で心を打たれたのが、登場人物の「この先の世界が生きるに値するのかを見てみたいと思った」という言葉でした。『火狩りの王』は最終戦争後の世界が描かれているので、もともと子どもたちは光を知らないところからスタートするんです。それでも火の存在をよく知らないからこそ、子どもたちは火に向かって進んでいきたくなる。人生は先がわからないから、人は希望を持って突き進んでいく。そして時には傷ついてしまうこともある。そういった部分もきちんと描きたいと思って、主題歌を書きました(家入レオ)。

*「この先の世界が生きるに値するのか」というのは、新作アニメ『火狩りの王』の脚本を担当したアニメーター・押井守の、巨匠・宮崎駿の、私の子供たちへのメッセージは「この世は生きるに値するところ」という引退宣言への、押井守なりの返答だと思います。