フワフワなもの

 パーソナリティ障害の患者さんの部屋はしばしば、フワフワなものであふれています。ベッドやソファーには、やわらかい肌触りのぬいぐるみをたくさん並べ、ふとんやクッションはフワフワした材質の布でくるむといった具合です。
 温かく包んでくれるこれらのものは、子どもを優しく抱きしめる母のぬくもりの代用といえます。温かい母の胸にすがりつき、「大丈夫感」を感じたい―。患者さんの部屋には、その思いが満ちているのです(市橋秀夫(監修)『境界性パーソナリティ障害は治せる!』大和出版、2013年、p60)。


*ありそうな話です。