濡れて、横たわる

 週刊文春の「原色美女図鑑」を見るといつも、男性が女性を見る視線、というか「こう見たい」という意識は変わらぬものだなぁ、と思う。
 美女図鑑に限らず、雑誌のグラビアにおいて、モデルの美女達はいつも、濡れているか、横たわっている。濡れながら横たわっている人もいる。すなわち「やられちゃった後」みたいなショットが、頻出するのだ。
 女性の活用が国レベルで言われる時代となっても、グラビア界の女性はいつも「やられちゃった」人なのであり、「やってやった」人ではない。性的意味合いがしたたりおちそうな「やりやすい女」を、グラビア界は求めている(酒井順子「濡れて、横たわる」『週刊文春』2014年11月27日号、p124)。


*『週刊文春』でも、この位の自覚はできるようになったようです。