「聴き育て」ということ

 大学のゼミ1コマ90分のうち、教員の私が発言しているのは10分程度です。残りの時間は、学生が発表し学生同士で質疑応答しています。それにもかかわらず、学生は確かに「育つ」。おそらく、教員の私が「聴いている」ということ自体に、教育的な効果があるのでしょう。「聴きだすけ」というのは天理教の言い回しですが、大学のゼミ教育には「聴き育て」という面があるのだと思います。