クリトリス弾圧の歴史
クリトリスをめぐるエピソードが面白い。クリトリスは男性解剖学者によって長年無視されてきた。はじめてそれが発見されたのは、一五〇〇年代半ば、ミケランジェロの時代の解剖学者コロンボによって。いろいろいじりまわし、その機能が知られた結果、コロンボは「異端、瀆神、魔術、悪魔崇拝の嫌疑で逮捕され、裁判にかけられ投獄された。その草稿は没収され、彼の死後数世紀を経るまでその発見は言及することが許されなかった」
クリトリスは悪魔との性交をうながす器官と見なされたのだ。巨大なクリトリスを持つ者はそれだけで死刑にされた(立花隆「人類のセックス、無神論、歴史の妖しさ」『週刊文春』2014年8月28日号、p120、言及されている書物はクリストファー・ライアン&カシルダ・ジェダ『性の進化論』作品社、2014年)。
*これは知りませんでした。今日のFGM(女性器切除)に直結する問題です。