ダルク 脱「薬物」に女性専用施設

http://www.yomiuri.co.jp/local/kanagawa/news/20140705-OYTNT50299.html


 薬物依存症患者のリハビリを支援するNPO法人「川崎ダルク支援会」は6月、県内初となる女性専用施設「Cozy Place(コージープレイス)」を川崎市中原区に開所した。コージープレイスは、居心地のよい場所という意味。女性に安心して話してもらうための環境を整備、女性職員が対応して、早期回復を目指す。(勝井大介)
 繁華街のビル3階にある一室。約60平方メートルの室内には植物やソファ、木目調の家具が置いてあり、落ち着いた雰囲気だ。職員の相良桂子さん(41)は「妊娠や子育てなど女性同士だからこそ、気兼ねなく話せる内容がある」と説明する。
 女性は、身近な男性から勧められて薬物に手を出すケースも多い。回復には異性を気にせず、正直に体験や心境を話せるくつろいだ空間が重要という。同会の岡崎重人施設長(33)は「3年ほど前から、女性専用施設を作ろうと考えていた。自分と向き合うことで、現在の状況を確認し、今後の対処法を考えてもらいたい」と語る。
 ダルクは全国に76施設。県内には川崎市のほか、横浜市相模原市にある。
 コージープレイスのように日中に通うデイケアセンターと、入寮して共同生活の中で回復を目指すグループホームの二つに分かれる。県内では現在、約60人が利用している。年代は幅広いが、9割近くを男性が占める。女性は家事や子育てなどで、なかなか相談に来ることができないという。
 コージープレイスの開所以来、1か月間で5件の問い合わせがあった。2人が定期的に相談に訪れ、女性職員2人で対応している。
 岡崎施設長によると、ダルクでは薬物依存からの回復者が相談に応じるケースが多い。「女性専用施設を広めるためにも、女性の回復者を増やしたい。コージープレイスがその第一歩となれば」としている。


 相談・問い合わせは同会(044・798・7608)。
2014年07月06日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


*いい企画だと思います。