猫とおっぱい

 ほぼ毎日、飼い猫に「授乳」しています。本当にミルクをあげているのではありません。冬だと、猫は私のカウチンセーターを口でくわえ、半目になって、夢中で前足でセーターをもみもみしています。ものの本によると、これは「甘えたい気分ニャ→ママだといいニャ→おっぱい飲むニャ」とどんどん退行して「子猫返り」しているのだそうです。ひとしきりもみもみすると、ケロっとその場を去って行きます。精神科医中井久夫さんがいう「可逆的に退行する(=赤ちゃん返りする)能力」は、人間だけでなく、ほ乳類一般の精神健康にとって必要なものなのかもしれません。