木嶋佳苗被告と小倉千加子さん

 木嶋佳苗被告が、私が疑っているように、「幼少期に性的虐待を受けたことに起因する解離性パーソナリティ障害」であるかどうかは、もちろん彼女の本格的な精神鑑定の結果を待たなければわかりません。しかし、彼女が朝日新聞に公表した手記のなかで、小学校時代に『朝日ジャーナル』で愛読した書き手として、立花隆と並んで小倉千加子を挙げていることは確かです。当時の小倉さんが、「すべてのセックスは男性による女性支配である」という極論(?)を展開していたことも確かです。木嶋被告の幼少期に、小倉さんのこうした議論に共感を覚えさせるだけの何らかの出来事があったことは間違いないと思います。