アルコール依存症をめぐる医療と宗教の現在

現代日本社会では、アルコール依存症の患者をめぐって、精神科医療と自助グループという宗教のせめぎ合いが生じています。精神科医に言わせれば、日本の自助グループは、アメリカと違って動機づけ面接などの技法を身に付けておらず、まだ安心して患者を任せられない。逆に、実態は宗教である自助グループ側に言わせれば、一部の悪徳精神科クリニックは、患者を自助グループに任せず、生活保護と自立支援法を利用した貧困ビジネスをして、「囲い殺し」をしている。おそらく、一部の悪徳クリニックを取り締まるとともに、自助グループの側が、これまでの成功にあぐらをかかず、向上の努力をする必要があるのでしょう。