天理教教祖と周囲の反対
この不思議(神秘的な出来事ー熊田注)のために、夫善兵衛様は承知なさいましたが、親族の人等これを聞いておいおい集まってきて、全く狐狸の仕事、つきもの、狂気だ、と刀剣を持って、さまざまのものをもっておやさまを驚かし、世界の人等はまちまちの説して、鉄砲をおやさまの胸に火口を向けて驚かすなど、ありとあらゆる警戒の挙動しました。このときのおやさまの心中はいかがでありましたか。この苦心も、私にお聞かせくだされた時には、涙を目に出してお聞かせくだされました。実に私もともに涙を流して聞きましたこと、いまここに書き残します。心中に、おやさまが物語るくださることを思い出しますと、只今でも眼前におやさまがお出ますようなる心持いたします(天理教南大教会(編)『松永好松遺稿 普及版 教祖ひながたと基本教理』1993年(立教156年)、p12)。
*教祖の涙ー教祖も辛かったのでしょう。