対人障害の治療

(前略)対人恐怖症にしてもそれに近い精神病にしても、大学生年齢になってからの修復工作では困難が大きすぎる。もっと早い時期に、できればそうした対人障害の初発して間もない中学から高校にかけての頃に、一対一的関係の可能な集団的セッティングが用意されるなら、あるいはそこから彼らは自力で自動的に這い上がってくるかもしれないと思うのである(笠原嘉『青年期ー精神病理学からー』中公新書、1977年、pp.32-33)。


*宗教団体には、そういう「一対一的関係の可能な集団的セッティング」を用意しているという面もあると思います。