コスプレと同性愛

 同性愛について、今回始めて(ママ)真剣に考えました。中でも、最初は異性が好き(付き合っていた)のに今は同性と付き合っているということが多いと聞き、納得しました。私の周りにも、そういう人達が多くいるからです。私は昔“コスプレ”を趣味にしていました。男装してアニメのキャラになりきるのですが、“コスプレ”の世界には同性愛者が多くいます。やはりそれは自分自身が男装をして、男の人になりきっているからではないかと思います。“コスプレ”を趣味にしている人は性があいまいなのだと思っています。母、娘でコスプレをしている人も多くいます。私は今回の講義内容(熊田註;母娘関係をめぐる心理学的話題)の縮図が色濃くでているのが“コスプレ”という文化ではないか、と思いました。しかし、“コスプレ”を趣味にしている人のほとんどは女性です。最近では男性も増えましたが、女性の数と比べるとまだ少ないと思います(私の講義「ジェンダーの心理学」を受講している女子学生の2014年度のレポートより)。


小倉千加子さんが、『セクシュアリティの心理学』(有斐閣選書、2001年)で、「ジェンダー分化とホモフォビアの強い環境では、同性愛者は異性にアイデンティファイする傾向がある」と述べていました。現代日本若い女性は、「同性愛者だからコスプレする」のではなく、「同性愛者になるためにコスプレする」のでしょう。彼女たちにとって、男装というコスプレは同性愛への、いわば「パスワード」なのでしょう。