天理教と現代のおたすけ

(前略)極論になるが、肺結核のおたすけと嫁姑のおたすけで道は伸び広がったともいえるのである。
 それでは、現代社会のおたすけは何に重点を置けばいいのか。思うに、身上は心の病であり、事情は夫婦の治まりである。
 心の病、すなわち精神や神経の障害であるが、その中でも気分障害といわれるうつ病と、パニック障害強迫性障害などの神経症は、ゆっくり休養させてあげることが必要で、それができるのは夫婦であり、家族である。おたすけとしては夫婦、家族を再構築することによってご守護を頂ける道がある。心の病のおたすけは、お世話するに当たって、専門家が一般に常識と考えていることは心得ておくほうがいいと思う(冨松幹禎「人の苦しみ、悲しみ受け止め共におたすけに向かおう」『みちのとも』2013年5月号、天理教道友社、2013年、p15)。