中沢新一氏の位置づけ

 リゼット・ゲーパルトは、著書『現代日本のスピリチュリティ』(岩波書店、2013年)において、中沢新一氏について、「日和見趣味」(p68)「従来の専門的学問の否定と平行して、知に対するエッセイ風の姿勢があらわれる。この背後には、十九世紀末の耽美主義者やディレッタントやダンディのリバイバルがある」」(p69)と評しています。けだし、的確な評価だと思います。ちなみに、出版社の編集者には、中沢氏に「嘘つき新ちゃん」というあだ名をつけている人もいます。