オウム真理教と「悪の凡庸さ」

 オウム真理教事件被害者弁護団に言わせると、島田弘巳氏より中沢新一氏のほうが、はるかに事件に対する責任が重いそうです。島田氏は気づいていないようですが、中沢氏の言論活動には、ジョルジュ・バタイユの影響が強いです。
 オウム真理教事件後も中沢新一氏が犯した過ちは、松本智津夫死刑囚について、バタイユが言うような「聖なる怪物」というイメージを振りまいたことです。オウム真理教に関しては、ハンナ・アーレントがナチズムに関して言うような「悪の凡庸さ」をもっと強調しないといけないと私は思います。