完全である「べき」主義

 完全欲ー物事をきちんと完全にしたいという欲求は、多かれ少なかれとらわれやすい人には共通して見られるものです。しかし考えてみると、この完全主義的傾向は社会生活をしていくうえで必要なものです。みながまったくずぼらでしたら、社会、家庭が成り立っていきません。ただそれに「かくあるべし」としばられるかどうかが問題なのです。
(中略)
 このようにとらわれる人の背後には、必ずといってよいほどこの完全主義的「べき」主義があります(北西健二『実践 森田療法ー悩みを生かす生き方ー』講談社、1998年;pp.98-99)。