女子ソフトボールの上野投手と目玉おやじ

 北京五輪で一躍国民のヒロインとなった、女子ソフトボールの「鉄腕」上野由岐子投手についてのドキュメンタリーをTVで見ました。上野選手の寮の部屋には、「目玉おやじ」の1mほどの大きなぬいぐるみが置いてありました。団塊の世代(グローバルな戦後第一世代)に属する社会学者の上野千鶴子さん(東京大学)は、著書「近代家族の成立と終焉」(岩波書店、1985年)の中で、日本の近代家族を「恥ずかしい父・支配的な母・不甲斐ない息子・不機嫌な娘」と類型化しましたが、もうこの類型には全く当てはまらない家族が台頭してきたようです。上野投手の父ー娘関係は、「見守る父ー『侠』(おとこ)になりたい娘」と評していいでしょう。