SEAMOの音楽と宗教

 ヒップホップ・ミュージシャンのSEAMOこと高田尚輝君は、愛知学院大学在学中は私のゼミに所属していました。よく学生食堂で、ふたりで音楽談義にふけっていたものです。学生時代からTVに出演しており、音楽を勉強するためにアメリカに旅行するなど、私から見れば目立つ学生でした。卒論のテーマは、「Hip Hopの音楽と文化」でした。ゼミの時間にパフォーマンスしてもらったこともあります。卒業後は音楽の道に進むと言っていました。一定はいくだろうな、と思っていましたが、ここまでブレイクするとは、嬉しい予想外でした。SEAMOの音楽を聴いていると、やはり宗教学科出身だな、と思うことがあります。

 泣いてもいいよ僕も泣くから 今日だけは許してよ神様(「マタアイマショウ」)
 今日は神様見ている参観日(「Fly Away」)
 すべてのものは変わりゆく 不変なものなど何もない(「空」)

彼の音楽は、Hip Hopというよりも“J-Rap”と呼んだほうがいいかもしれません。