自助グループと認知行動療法

    そうした治療プログラム(自助グループー熊田注)は、あえて料理にたとえるならば、間違いなく高級フレンチであり、高級懐石料理であると思います。それに比べれば、私たちのスマープ(認知行動療法)など、ファストフードか、せいぜいのところチェーン店のファミリーレストランでしょう。
    別に自分たちを卑下しているつもりはないのです。これまでのわが国における薬物依存者支援の問題点は、例えるならば一人で外食するのに抵抗感のある人でも入りやすい、ファストフード的な店がなかったことにあります(松本俊彦『薬物依存症』ちくま新書、2018年、p258)。

*依存症からの「回復」における自助グループ認知行動療法の関係の的確な比喩だと思います。