戦友愛は占有愛

(前略)実際、「戦友」は、非常に重要な戦意維持要素とされ、古代ギリシャでは同性愛のカップルが並んで戦うようにした。現代も、大義でも師団の名誉のためでもなく、戦友のために戦うのだとカーディナー(熊田註;『戦争ストレスと神経症』(1947)を著した精神科医文化人類学者)は述べている。その反面には、もし戦友に見捨てられたらたいへんだということがあるだろう。戦友愛は占有愛でもある(中井久夫戦争と平和 ある観察」『戦争と平和 ある観察』人文書院、2015年(初出2005年)、p53)。


*中井先生、座布団一枚。


アンパンマンの孤独−愛と勇気とホモソーシャル
http://d.hatena.ne.jp/kkumata/20140329/p1