妻に「稼ぐ力」を求める男性

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=94&id=1299387 より転載
男性の6割が結婚後も妻に「働いて欲しい」― ユーキャンとアイシェアの共同調査


 結婚している、あるいはこれから結婚を考えているビジネスマンにとって、「結婚後、妻は働くべきか、専業主婦になるべきか」という問題は、不景気の影響もあって真剣に考えている方も多いはずだ。
 株式会社ユーキャンと株式会社アイシェアは共同で、女性の結婚・出産後の働き方に関する意識調査を実施した。対象年齢は20代から30代の男女で、回答数は男性2,217名、女性1,243名。その結果、未婚、有職者(正社員・契約社員派遣社員)の男性の6割が「妻には結婚後も働いて欲しい」という意見で、「専業主婦になって欲しい」(37.0%)を大きく上回る結果となった。

● 男性も女性も「専業主婦は嫌だ」−しかし、理由に違いが

 まず、未婚、有職者(正社員・契約社員派遣社員)の女性568名に結婚し出産した後に専業主婦になりたいかを聞いたところ、「専業主婦にはなりたくない」と回答したのは46.1%だった。
 専業主婦になりたくない最も大きな理由は、20代では「仕事が好きでずっと続けていきたいから(28.2%)」、30代では「結婚後も家庭だけでなく社会との関わりを持ち続けたいから(26.9%)」がそれぞれ1位だった。
 一方、未婚、有職者(正社員・契約社員派遣社員)の男性686名に、自分が働くという前提のもと、未来の妻に出産した後、専業主婦になって欲しいか聞いたところ、55.1%が「できれば働いて欲しい」と回答。「絶対働いて欲しい(7.9%)」を合わせると63.0%が『働いて欲しい』と考えているという結果となった。
 妻に働いて欲しいと思う理由は「自分だけの収入では経済的に厳しいから(41.9%)」がトップ。2位の「結婚後も家庭だけでなく社会との関わりを持ち続けて欲しいから(25.5%)」に16.4ポイントの差をつけていた。
 女性が仕事のやりがいなどを就業を続ける理由にしているのに対し、男性は経済面の理由で働いてほしいと、現実的な考えを持っているようだ。

● 「専業主婦を頼まれたら、結婚相手を考え直す」という意見も

 それでは、結婚を考えている男性に「出産後は専業主婦になって欲しい」と言われたらどうするだろうか。
 未婚有職女性で「結婚・出産後も働き続けたい」と思う人に尋ねたところ、半数が「専業主婦にならなくてすむよう説得する(50.0%)」と回答。また、未婚の有職女性で専業主婦希望ではない20代の23.1%が「この男性との結婚をやめて別の男性と結婚する」という思いきった選択をするとも回答した。
 一方、未婚の有職女性で結婚・出産後も働き続けたい人のうち、夫からの要請があれば『専業主婦になる』のは「割り切って専業主婦になる(24.0%)」と「イヤイヤ専業主婦になる(8.4%)」を合わせた32.4%という結果になった。
 『専業主婦になる』と回答をした人に、結婚し出産した後、どんなことをしたいと考えているかを問うと、「家事や子育てをしながらできる趣味を持ちたい(52.9%)」、「家事や子育てをしながら興味のあることを勉強したい(22.4%)」と、家事・育児以外で自分の楽しみや、やりがいを求める声が多かった。

● 産休・育休後の仕事に備え、勉強意欲が高い女性

 未婚の有職女性で夫の要請があっても『専業主婦になりたくない』とした人に、結婚し出産した後に働きたい形態を聞くと、「正社員(55.4%)」が他を引き離す結果となった。続けて、結婚し出産した後の仕事と家庭のバランスについても聞いたところ、「仕事も家庭も半々(86.4%)」が多数を占めている。出産後も継続して仕事を大切にしたいという女性の意欲が高いことがわかった。
 そしてこのうち、結婚し出産した後も働き続けるために、「資格取得など今から何か準備をしておく必要があると思う」としたのは65.0%と産休、育休後のキャリアプランを見据えて準備を考えている女性が多いことがわかった。
 一方、未婚の有職者で、結婚し出産した後に「妻に働いてもらいたい」と考える男性432名にも同じ質問をしたところ、半数以上の51.2%が「準備の必要があると思う」と回答。この質問に「思う」とした男性に、しておいて欲しいと思う準備をひとつ選んでもらったところ、「資格取得など復職に役立つような勉強をして欲しい(45.7%)」が最も多かった。

● 女性が取りたい資格、1位は「簿記」

 未婚で有職者の女性に、現在、興味やあこがれのある資格があるかを尋ねると「取りたい資格がある(21.7%)」と「具体的には決めていないが資格は取りたい(29.4%)」を合わせた51.1%が『資格取得に興味がある』とした。ちなみに取りたい資格の第1位は「簿記」、2位は「医療事務」、以降「マイクロソフト認定資格」、「行政書士」、「カラーコ−ディネーター」と続いた。
 しかし、「取りたい資格がある」のに、現在、資格取得に向けた勉強などをしていない人は47.2%。資格取得の勉強を始めていない理由は「時間に余裕がないから(81.0%)」が2位の「お金に余裕がないから(44.8%)」に36.2ポイントの差をつけて1位となった(複数回答)。
 そこで、回答者にユーキャンのサイト内にある「30分ファインダー」で、自分に自由に使える時間がどのくらいあるのかを調べてもらうと、76.4%の人が、「1日のうち30分以上のスキマ時間があった」と回答した。ユーキャンでは、短時間で学習ができる教材などを用意しているとのことで、その目安を「30分」としている。
 結婚後、出産後も働きたいという仕事に意欲的な女性が多い一方で、資格取得や勉強には「時間がない」という理由で踏み込めていない人が多数いるようだが、仕事や家事の合間に30分でも時間を見つけることができれば、望みどおりの「家庭と仕事の両立」が実現できるはずだ。